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この番組を僕が担当したのは去年の10月からだったので、今回で2年目に入ったわけです。早いものだと思うし、よく続いているなあとも思っています。とにかく初めての経験で、右も左もわからない中で始めた番組です。スタジオでは、おっかなびっくり洞穴に向かってぶつぶつと独り言を放り込んでいるような状態は今でも変わりません。
この1年、12回の放送のうち2度、ゲストをお呼びして助けてもらいましたが、あとの10回はまったくの一人語りでした。ま、種というほどのことはないんですが、種を明かしますと、台本を用意してきて、それを読んでいます。気の利いた当意即妙な話を長々とできる才能はありませんからね。
それに、そもそも、当意即妙というのは、相手や、目の前に観客があってはじめて生じるものです。しかし、それだけに刹那的でもあります。したがって、内容が時間内に論理的にまとまるかというとはなはだ怪しくて、むろん放送は絶えず流れている川のようなもので、刹那的でもかまわないわけですが、僕のように、考えというものは文章にして初めてまとまるものだと思っているような人間には、刹那的では気に入らない。なぜなら文章は残すためにあるものですからね。そこでせっせと台本を書いているというわけです。
〜 と、台本の一部を掲載しました。明日が今月最初の放送です。
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