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Iさんがご近所のMさんを紹介してくれて、先週に引き続き木曜山行に新人さんが参加することになった。昨今なかった椿事である。
好天の祝日となればどこでもというわけにはいかない。Iさんのご近所なら私にとってもご近所で、ならば、普段の生活ですぐそこに見ていながら、おそらく注目したこともなければ登ったこともない山にしようと選んだのは笠無だった。大泉や高根から見たとき、秀麗なラインを引いた文字通りの笠形は、しかし背後にある大山岳に埋もれて注目されることは少ない。
笠無の稜線をすべて登ってやろうと張り切っていたのは、もうずいぶん前のことで、登るのは5年ぶりとなるのだから間が空いたものである。
今回、楽に登ろうと選んだ登路は、植林が成長して以前の印象とかなり変わっていた。しかしそれも麓近くのことで、主稜線に出てしまえば、美しい林はそのままだった、深く積もった落葉を踏んで明るい林を歩く気分は今の季節の醍醐味である。
頂上の西で枝越しの八ヶ岳を望んで昼休みとした。穏やかな日で、ここでいつまでも過ごしていたいくらいだった。
おとなしく往路を戻るつもりだったが、山の経験は長いが道のない山は初めてだというMさんが、そんな山ならではの難所をまったくものともしないのを見て、違うルートで下ってみることにした。このルートを、私は登ったことはあるが下ったことはない。傾斜がおそろしく強いので、地面が柔らかいことがわかっていなければ下れない。
ちょっと下りすぎて駐車場所まで登り返すという失敗はあったが、その途中で出くわした大伐採地から八ヶ岳の大展望が得られたのはケガの功名だった。
お疲れ様でした。
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