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番組の前後には、いつもの局からのアナウンス告知で、そして番組中には山旅さんとの対談掛け合いで… 富田さんの、あの"張り"と"艶"のある肉声を今回改めて、万感の思いをもって拝聴しました。
そして、2022年5月「すがぬまみつこさんのふるさとの山・神野山」を嚆矢として、2023年5月「おとみ山ゆかりの地を訪ねて〜恵那・笠置山」、最後に今年4月の「NEO-OSSOの旅 改めおとみ山を偲ぶ旅」……実に三度にも及ぶ特別な山行の顛末を、たんたんと、それでいて懐かしさ一杯に語る山旅さんの口調には、心底から慈愛の輝きが溢れ出ていました。
さらに、MJQの"バンマス"として名高いジョン・ルイスによる『バッハ:プレリュードとフーガ』からの挿入3曲は、クラシックに造詣の深い富田さんと、ジャズファン第一人者の山旅さんの思いが融合したベストチョイスと信じて疑いません。 1曲目よりは2曲目、そして3曲目と順を追うごとにジャズ色が深まり、それでいてバッハの調べにも回帰してゆくような… いやいや、これはシロウトの偉そうな繰り言ですね。 ご容赦ください。
私が富田さんと山行をご一緒したのは、2022年7月「強清水から車山肩へ」が最後でした。 蓼科山をバックに咲き誇る、これぞ霧ヶ峰ならではのニッコウキスゲの美しい群落は、今でも瞼に鮮明に焼き付いていて… 少し季節を先取りする感がありますが、拙作写真を添えて、富田さんの旅立ちを見送りたいと思います。
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