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中村好至恵さんの展覧会に便乗して、秋の木曜山行を計画したのが8月の初めで、2カ月くらいはあっという間に過ぎて、すぐにその日がやってきたのである。地元組に加えて、名古屋、東京、横浜の方々と、ところどころで合流し、総勢9人で安曇野入りした。
木曜山行であるからには、たとえわずかでも山歩きをからめなければならないと地図を眺め、初日は安曇野山岳美術館にほど近い古城山を選んだ。
昼には雨だという予報だったのが心配だったが、結局、山歩き中はおろか、終日降られなかったのは幸いだった。ところが、軽い山歩きにと選んだ山が低かっただけに、とてもこの時季とは思えない暑さには参った。
登る途中に、相当な規模だったという安楽寺が建っていた石垣が残っていたり、頂上直下に人工的な地形があったり、想像を巡らしながら登ると楽しい。大汗をかいてたどり着いた頂上は小広くて、かつて岩原城があったという。当然のことながら、下界を睥睨する位置に建てられたのだろうから、木を伐ったなら、相当な展望の山となるだろう。現在は枝越しに垣間見るくらいの展望しかない。
登ったのは、かつての登城路だったのだろう、まずまず整備された道で、下りは違うルートで変化をつけるつもりだったが、雨の心配があったので安全第一と往路を下った。
車に乗れば、ものの10分で安曇野山岳美術館である。駐車場には4.5台の車が停まっていて、なかなかの盛況である。中に入ると、あれあれ、知った顔が何人もいて、やあやあと久闊を叙したのであった。
観覧後には絵本屋こごみに寄り道し、一路小川村へ。本来は豊科のホテルに泊まるつもりが、先般泊まってとてもよかった小川村の星と緑のロマン館を、その日にまた予約したのである。
暗くなる直前に到着した宿では、3階の和室5室が我々の貸切りとなっていた。12畳以上もある部屋にふたりづつなのだから贅沢である。暑かっただけに、ご馳走とともにいただいたビールが実にうまかった。1000m近いところに建っているというのに、部屋に戻った私は、暑さのあまりエアコンを入れてパンツ一丁になる始末だった。こちらはバッタンキューだが、余力を残した皆さんは、夜は天文台でのプラネタリウムSHOWを楽しんだらしい。
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