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ついに2004年もこの季節がやって来た。 この時期、歩いているとどこからともなく甘い香りが漂ってきて、思わず香りがして来た方向をキョロキョロと探してしまう自分がいる。秋に咲くキンモクセイは、春のジンチョウゲ(沈丁花)、夏のクチナシ(梔子)と並ぶ「三大香木」と称される植物で、その中でもキンモクセイは一番強い香りがする植物でもある。
公園の設計をする場合、出入り口などに植えて、目の不自由な方にも植物の香りによって出入口であることを認識して貰えるように工夫して植えたりもする。 むかし筑波研究学園都市(以下つくば)や埼玉県羽生市の公園の設計を担当したことがあった。つくばに行くときは土浦駅(当時)で下車するのだが、一つ手前の荒川沖駅を過ぎたころからキンモクセイの強い香りが漂って来て寝過ごすことは無かった。当時の土浦駅前のロータリーには大きなキンモクセイが植えられていて、そこから甘くて強い香りが放たれていたからでもあった。また羽生市の木がキンモクセイであったことから駅前のロータリーにもションベン小僧の像とともにキンモクセイが植えられている。
ドクダミ荘の近辺では目黒川沿いにギンモクセイ(銀木犀/キンモクセイより香りが弱い)、西郷山公園付近とカルピス(アサヒビール)本社の生垣にキンモクセイが植えられていて、いままさに甘い香りが通る人の鼻をくすぐっている。(写真は西郷山公園付近)【20241021(月)】
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