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気仙沼湾(宮城県)でカキ養殖を復活させた畠山重篤さんが4月3日、81歳で亡くなった。私が畠山さんを知ったのは確かJR東日本新幹線車内誌トランヴェールを1990年代後半に読んだのが最初だったと記憶している。気仙沼市唐桑町には母方の親戚もあったことから興味を持った。
トランヴェールには「気仙沼湾のカキが生活排水で海が汚染されて赤潮が発生するようになり、カキが売り物にならないことを知った畠山さんが、その原因を探ろうとカキで有名なフランスを1984年に訪問。ロワール川から注ぐ河口は魚介類が豊富だということを知り、ロワール川を遡るとそこには広葉樹林が広がっていることを知った畠山さんが帰国後、気仙沼湾に注ぐ大川の上流室根山に登ってみると、そこにも広葉樹林帯が広がり、森と海を祀る祠だったか石仏があったのを発見、先人の知恵を知った畠山さんは漁業仲間と共に植林運動を始めてカキ養殖の復活に成功した。」というような内容だった。
そして北海道大学に科学的調査を依頼したところ、気仙沼湾の植物プランクトンなどを育む鉄、リン、窒素などが大川から供給されていることが実証され「森は海の恋人」という標語を用い、大川上流の室根山への植樹運動を広めていき、美しい海を取り戻した。その功績は素晴らしい。合掌!【20250412(土)】
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