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Caféあすなろ と 崔華国さん そして 李政美さん
詩人崔華国さん(チェ・ハァグッ、1915-1997年)は、1955年に群馬交響楽団の創成期を描いた映画「ここに泉あり」(今井正監督)をみて感動し、高崎に芸術活動の拠点を、と本町に1957年、クラシック純音楽喫茶「あすなろ」をオープンしました。 「あすなろ」では、生演奏による「音楽の夕べ」を1957年から260回、金子光晴さん茨木のり子さん谷川俊太郎さんらが訪れた「詩の朗読の夕べ」は1961年から140回を重ねました。また地元の画家を中心に絵画展を数多く企画しました。「あすなろ」は戦後の高崎の文化発信地となりました。 崔華国さんは「あすなろ」を1982年に閉店し、親族のいるアメリカに移住して、そこに骨を埋めました。
現在の「あすなろ」は、高崎市により2016年に再興しオープンしました。 「高崎の文化の象徴であり、幾度となく再興の話は出たが頓挫してしまった『あすなろ』が、高崎経済大学の全面的な協力により、いよいよオープンする。市民の皆様が自由に利用できるような場所になっていただきたい。」と、そのプレオープンの催しで富岡賢治市長が挨拶しました。
今回、このような「あすなろ」の歴史を知らないまま、李政美(イ・ヂョンミ)さんに「あすなろ」でのライブを提案したところ、なんと政美さんは崔華国さんと「あすなろ」を知っていました。しかも崔さんの詩に曲をつけて歌っているといいます。その曲は「荒川」といい、政美さんの最新のCDに収められていました。 思いがけないつながりに何かのご縁を感じたことでした。
2018年12月 大塚
参照;東洋経済日報(2003.4.18) 高崎市ホームページ
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