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No.461 への▼返信フォームです。


▼ 一年後の真夏   引用
  あらや   ..2018/08/05(日) 11:07  No.461
  『真夏の雷管』、佐々木譲「道警」シリーズの第八作。去年の七月発行なんですが、人気シリーズ故、予約希望者多い。私も行列の43番目に並んで、ようやくその順番が来たのがこの夏なのでした。小樽図書館からのケータイ連絡受けたの、千葉県市川の芳澤ガーデンギャラリー前の坂道だったのが面白い。

 最終的には、爆破予告声明文が決め手となって、このガスボンベ爆弾犯は逮捕された。ほんの些細なことで丘珠警察署への憎悪を募らせての――としか道警には判断しようのない――犯行だった。被疑者は犯行を否認したが、送検され起訴されて、一審で有罪判決が出ている。現在、高裁で審理中だ。
 被疑者逮捕後に、つまり被疑者が留置場にいるときにまたもガスボンべ爆弾事件が発生した。誤認逮捕か、と一瞬、関係者だれもが冷や汗をかいた。しかし爆弾の材料、作り方の違いから、道警はこれを模倣犯の犯行と判断した。
 残念ながら、こちらの爆弾犯はまだ逮捕されていない。つまり札幌管内には、まだひとり爆弾製造能力を持った人間が、自由の身でいるのだ。
(佐々木譲「真夏の雷管」)

物語中に巧みに当時の事象を織り込む得意技、今回も炸裂ですね。

 
▼ 一年後の雷管   引用
  あらや   ..2018/08/05(日) 11:12  No.462
  こんなのもあった。

「でも」新宮が、同意できないとい声で言った。「外だと、爆発させる象徴的な意味合いが薄れます。梶本は、どこでもいいわけじゃないはずです」
「何かに取り憑かれたとき、発想は飛躍する。殺された愛犬の敵討ちだと、厚生省の元事務次官を殺した男がいたことを思い出せ」

これもあったなぁ。

「会社は、ぼくらの組合の活動家に恨みがある。いったん解雇した職員については、人生破壊してやるってぐらいの勢いで、あることないこと伝えますよ。倶知安駅で自殺した男のこと、覚えています?」
「いいえ」
 篠原が、職場に伝わっている話として教えてくれた。民営化直後、JR北海道に採用にならなかった職員は、再就職がどうしてもうまく行かず、倶知安駅の構内で首を吊ったのだという。一文なし、餓死寸前の身体だったそうだ。やはりJR北海道が、身元照会に対して過激な組合活動家だったと回答していたからだと噂されている……。

表紙カバーの写真、倶知安駅かな?



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