| 「人間像」第72号を作業している時、読んでいました。 この本、新刊でも何でもなく、2019年10月出版の本です。柏葉幸子さんの本はたいてい図書館で読めるだろうと思っていたのですが、何故か、この本だけ図書館に入って来ない。コロナウイルスで図書館が閉まっていることもあって業を煮やして買ってしまった次第です。
柏葉さんの本は大事です。東日本大震災直後に発表された本は数多くあったけれど、『帰命寺横丁の夏』ほど感じ入った本はなかった。〈死後の世界〉という痛切なのだが何故か明るく静かな世界に、あの人と同じ東北人の血脈を感じとったのでした。私は、違星北斗が描いた『郷土の伝説 死んでからの魂の生活』も想う。あの静けさ。
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