あんこう椿 ..2007/02/18(日) 16:14 No.138 |
| ◆みほんこさん
もうすぐ卒業ですね。ちょっと早いですが、卒業おめでとうございます。 充実した楽しい高校生活だったようで、私もうれしく思います。
私の書いた文章についてお褒め頂き、どうもありがとう。 褒められると「いやそんな、別に大したことないわ!」とか「こんな程度の文章で、そんなふうに思うの?」なんて素直じゃない反応をする方もたくさんいますけど、私は、褒め言葉は素直に受け取りますので、大変嬉しいです。 だって、私なりに一生懸命書いているんですもの!
世の中は、(例えば仕事の上でも)褒めてくれる人よりけなす人の方が圧倒的に多いし、また、褒めてくれる人というのは、実は下心があって利用しようと思ってそうしていたり、また、褒めて本人を喜ばした瞬間に、突如けなす方に気分が変わるなんていう人もたくさんいるように感じます(世の中、屈折している人が多いからね〜)
だから、そんなふうに他人の賞賛をアテにしていては自分が振り回されるだけなので、私はいつも仕事の上でもサイト運営の上でも、自分で自分を褒めて、自分を認めるようにしている訳ですが、それでも、みほんこさんのように何年もサイトを訪問してくださって、時々は純粋な気持ちで励ましの書き込みをしてくださる方がいらっしゃると、「少数かも知れないけど、世の中には私を認めてくれる人も、いない訳でもないんだわ!」と、とても元気が出ます。
みほんこさんは、とてもお若いけど、想像するに、ご家庭で、ご両親の愛情にとても恵まれてお育ちになったような感じがしますね。 それと、留学の苦労でものすごく大きく成長した感じ・・・最初にメールを頂いた頃に比較すると、最初のメールの文章から、もちろんすごく光るものを持っているなという印象だったのですが、それでも、最初は本当に女子高生っぽかった感じだったんですけど、最近は、かなり大人の女性に成熟しつつあるという感じですね。
>透明のような澄んだ水色のようなイメージなんです。 >文章がとても綺麗で、光の中にその時々の絵が浮かんでくるような、美しさが伝わってきます。
ううぅ、ありがとう(感涙) 「美しい文章」というものは、常に心掛けているので、本当に嬉しいです。 日本語って、ひらがなあり、カタカナあり、漢字ありで、本当に美しいですよね。
ただ、耽美な文章を書く人の小説は構成力が弱かったり、退廃的だったりすることが多く(例えば、谷崎潤一郎 私の読んだのはごく一部ですが)、読者としてはそれでは物足りない気持ちになります。 三島由紀夫は「仮面の告白」ほか数点しか読んでいませんが、こちらは骨太で(法学部出だからかしらね?)、しかも文章が非常に流麗で、文庫のページを開くだけで、そこには活字しか書かれていないのに、さっとながめただけでも、まるで色とりどりの宝石を散りばめたような豪華さを感じます。
少し前にメールをくださった方で「あんこう椿さんの文章って、作家の藤木ひとみさんみたい」と言われたのですが、実は、藤木ひとみなる作家を知らなかったりして・・・(笑)
源氏物語ですが、あのあと思い出したのですが、私、円地源氏のほかに、田辺聖子源氏も読んでおりました(笑) 田辺源氏は全3巻でしたっけ?
>田辺聖子さんの源氏物語は、田辺聖子さんの好みのタイプに描かれているかんじがします。笑 >例えば、スラっと背が高くて女の人に対しての扱いが上手な殿方というか…。
これは、私もそう思います。田辺聖子は「夢見る夢子さん」と自称されていますからね。 とっても乙女チックな人なんだと思います。 (NHKの朝の連ドラ「いもたこなんきん」(←田辺聖子の半生記)も好評らしいですね)
瀬戸内源氏は読んでいないのですが、他の瀬戸内作品「美は乱調にあり」とか「階調は偽りなり」とか「かのこ繚乱」などを読んだ限りでは、瀬戸内晴美(寂聴)の作家としての気質は、男性に近い感じがします。
たまたま読んだのがノンフィクション系だったからかも知れませんけれど、自分の夢の世界、理想の男性、花や宝石や優しい愛情にあふれる世界を文学の世界に実現するというよりは(←田辺聖子はこのタイプ)、自分の実人生の苦しさを小説を書くことによって乗り越えようとする感じですね。 田辺聖子で面白かったのは「源氏紙風船」という源氏物語に関するエッセイ本です(もう、ご存知かも知れませんが) それと、源氏のパロディ「春のめざめは紫の巻」とかも爆笑ものでした。
昔は本を持っていたのですが、今は処分しちゃってないの。このほかにも、タイトルは忘れたけど、源氏物語パロディは何冊か出していたと思います。 筋骨逞しい田舎のお姉ちゃんの明石の君が、須磨の海の小船で、雅(みやび)な骨細の都会の貴公子、源氏を襲ったりするとかね(笑) 源氏物語は、いろんな人がいろんな解釈本を出しているので、はまると10年くらいは楽しめますね〜
そして、うっ、隠しリンク、見つかっちゃいましたか!(笑) ぎゃあ〜、どうしよう(じたばた 笑)
>カイル皇子からは罪悪感がひしひしと伝わってくるのですが、 >私個人の意見としては嬉しいんじゃないかな?と思いました。 >カイル皇子のあの行為は溢れんばかりの愛情と優しさからくるものですしね。
そうおしゃっていただけると、ほっと安心します(いや、本当に) 私のイメージですが、天河をはじめて読んだ頃から、やっぱり、体格の著しい違いがね、ユーリちゃんにはかなりの負担なのでないかな、という感じがする訳です。 それと、欲望の強さも、かなり違うでしょう?きっと。 狩猟牧畜民族である西洋人系のカイルと、農耕民族である東洋人のユーリちゃんですからね。
カイルは、本来はもっと尖塔的な強い欲望をいつも抱えているんだけど、ユーリちゃんの体を気遣うあまり、禁欲的になってしまうという感じです。 でも、何か箍(たが)を外すようなきっかけがあると、本当にみずから欲望の箍を外すことを許すような残酷な瞬間が男性にはあるんじゃないか(男の弱さ、ということではなくてね)、そして、それが逆に女性にとって「言い訳の余地も許さないほど望まれ、愛される」ことになり、かえって、女性のセクシュアリティーの解放につながるんじゃないか、とかね・・・ あの隠しページは、書いているときもいろいろ考えたけど、書き終わった後もいろいろ考えてしまいます。 ああ、また作者の言い訳をしている・・・(笑)
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