| 張田は小樽の生まれだ。祖父の代から洋服店を経営していた。祖父は江差に田畑山林を所有し、そこに初めて駅馬車を走らせて町の人々の度胆をぬくといった資産家であった。祖父は江差だけではあきたらず、函館、小樽、樺太の恵須取に洋服店の支店を出し大いにあたったが戦争中江差の田畑山林を没収され樺太の支店も日本軍不利の情報で引払い函館は大火にあうという事態が生じ、小樽だけにしぼって営業を続けることにした。 (針田和明「山もありゃあ谷もあらぁな」)
うーん、久しぶりの「人間像」。第97号作業、開始です。まずは、針田和明『山もありゃあ谷もあらぁな』を本日アップ。これから、平木國夫『さい果ての空に生きる〈第3回〉』に入ります。
張田さん、小樽の人だったんですね。「人間像に現れた〈小樽〉」作品、私、即座に二十作品くらいは挙げられますよ。
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