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No.993 への▼返信フォームです。


▼ 三冊目の「別冊人間像」   引用
  あらや   ..2023/07/09(日) 10:54  No.993
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この「別冊人間像/千田三四郎特集/連作・落ち穂」の作品構成は以下の通り。

〈1〉『旅のなごり』(←第108号『落ち穂抄』の改稿)
〈2〉『寒影』(←第109号『寒影』の改稿)
〈3〉『壁と窓と』(←「北方文芸」昭和59年新年号『壁と窓と』の改稿)
〈4〉『乾咲次郎との出合い』(←今号の書き下ろし)
〈5〉『霧笛自伝私記』(←第110号『乾咲次郎私記』の改稿)

なお、第112号『戦場の咲次郎』は、今回の「連作・落ち穂」には入っていません。先ほど、その第一弾『旅のなごり』をライブラリーにアップしたところです。

この「別冊人間像」は、図書館では雑誌扱いになるため、いつもの千田三四郎著作とはちがって「貸出」利用で読むことができません。「館内」で閲覧するしかなく、いつも不便していました。今回、人間像ライブラリーに入ったことにより、千田三四郎理解が一層進展することを願ってます。


 
▼ 落ち穂   引用
  あらや   ..2023/07/20(木) 16:32  No.994
  .jpg / 41.0KB

本日、「別冊人間像/千田三四郎特集/連作 落ち穂」(183ページ)の全てを人間像ライブラリーにアップしました。活字の大きさや組み方がいつもの「人間像」とは異なるためあまり参考にはならないけれど、一応、記録として。作業時間は「77時間/延べ日数14日間」。収録タイトル数は「2135作品」になりました。

今回の裏表紙は真っ白で、いつもの広告はありませんでした。代わりに、中ほどのページに、「人間像」としては非常に珍しい商業広告が。

乾咲次郎の人生を読んでいて、沼田流人をしきりに想っていました。函館、行きたいけれど、世間は夏休みに入っちゃったしなあ。免許更新のための高齢者講習とか、煩わしいことばっかり。

 
▼ お噺のおじさん   引用
  あらや   ..2023/07/20(木) 16:37  No.995
   「お爺ちゃん、遊ぼうか」
 近所の子供らが三三五五誘いあい、ちょくちょく押し掛けてくるようになった。咲次郎は化け狐や化け狸、各地の人柱伝説、一茶や蕪村の俳句、芝居噺などを興の赴くままに語って聞かせたが、子供らはその内容よりも元役者のおどけた口ぶりを面白がり、互いに遊び遊ばれての、和やかなざれあいを楽しんでいた。
 清恵も熱心な傍聴者で、子供らが「それ、こないだ聞いたもん」 「あれ、おはなしのすじ、勝手に変えていいの」と異を唱えても、「それでいいから、もっと続けて」と隣室からねだったりした。
(千田三四郎「寒影」)

その頃の父のおはなし≠ヘ、後に私が遠野物語やアイヌ民話の本を読んで感じたのだけれど、必ず「父流」に脚色されていて本物とは大部分異っていた。そして父の話してくれた物語りの方が説得力や迫力があり、ミステリアスな感じさえあって私の胸をうったと思っている。淳が幼稚園から小学生になる頃には、おじいちゃんのお話は淳の友達にも知れわたり、近所の子、遠くから自転車に乗って来る子もいて日中からお話会が始まることもあった。父は仕事の手休めに煙草をすいながら淡々と話したが、子供達は結構興奮して、怖ろしい所では身をすり寄せたり、おかしな話には笑いころげたりしていた。私はその光景を見てほほ笑ましく思ったものである。
(佐藤瑜璃「父・流人の思い出」/メモワール24「おじいちゃんの連続ドラマ」)



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