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『浮浪の子』を探して、もうずいぶん時が経ってしまった。 沼田流人『浮浪の子』は大正十年八月、東京日日新聞(←毎日新聞の前身)に連載された小説です。現在、国立国会図書館デジタルの『新聞集成大正編年史』の「大正10年」に、その連載第一回を見ることができるのですが、第二回目以降がない。そうなると「毎索」(毎日新聞記事データベース)かなあ…と漠然とは思っていたのです。でも、この歳になると東京って辛いんだよね。スマホがはびこる世界では私は身動きがとれない。 ひょんな事から札幌市図書・情報館で「毎索」を閲覧できることを知り、私は喜び勇んで行ったのが今週です。早速、東京日日の「大正10年8月16日」を開いてみました。おー、8月16日の新聞紙面が目の前にある! でも、私が見たいのはこの面じゃないの。次、次の面とカーソルをあれこれいじってはみるのだが画面は一向に動かない。 で、ようやく気がついたのですが、この時代の毎日新聞は「主要記事見出し」なんですね。つまり、8月16日は、8月16日の主要記事が載っている紙面1枚だけの掲載なのです。他の紙面はないんです。いやー、がっかり。
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