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No.723 への▼返信フォームです。


▼ 毎索   引用
  あらや   ..2024/11/18(月) 12:13  No.723
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『浮浪の子』を探して、もうずいぶん時が経ってしまった。
沼田流人『浮浪の子』は大正十年八月、東京日日新聞(←毎日新聞の前身)に連載された小説です。現在、国立国会図書館デジタルの『新聞集成大正編年史』の「大正10年」に、その連載第一回を見ることができるのですが、第二回目以降がない。そうなると「毎索」(毎日新聞記事データベース)かなあ…と漠然とは思っていたのです。でも、この歳になると東京って辛いんだよね。スマホがはびこる世界では私は身動きがとれない。
ひょんな事から札幌市図書・情報館で「毎索」を閲覧できることを知り、私は喜び勇んで行ったのが今週です。早速、東京日日の「大正10年8月16日」を開いてみました。おー、8月16日の新聞紙面が目の前にある! でも、私が見たいのはこの面じゃないの。次、次の面とカーソルをあれこれいじってはみるのだが画面は一向に動かない。
で、ようやく気がついたのですが、この時代の毎日新聞は「主要記事見出し」なんですね。つまり、8月16日は、8月16日の主要記事が載っている紙面1枚だけの掲載なのです。他の紙面はないんです。いやー、がっかり。


 
▼ どうしん記事データベース   引用
  あらや   ..2024/11/18(月) 12:17  No.724
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ちなみに「毎索」では〈沼田流人〉のキーワードでも引いてみましたが、答えは0件でした。北海道新聞の方で〈沼田流人〉を検索すると、見なれた記事の中で1件だけこのような記事を発見。早速、札幌市図書・情報館で『路上』第10号の所蔵館を調べてもらいました。函館市立図書館より道立の方が多く所蔵していたのにはちょっと吃驚。翌日、市立小樽図書館で『路上』第10号を予約し、昨日、館内閲覧してきたところです。

 
▼ 二人の「流人」と有島武郎   引用
  あらや   ..2024/11/18(月) 12:21  No.725
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倶知安で〈沼田流人〉について知りたい…となると、どいつもこいつも札幌・掘る会の『小説「血の呻き」とタコ部屋』をぶら下げて出てくるので私はウンザリしているのです。もう倶知安は駄目だと私は思ってる。その点、函館には妙な期待があって、いつかは〈松崎天民〉や〈北原洋服店〉の話が飛び出して来るのではないか…と夢想しているのです。当然、北村巌『二人の「流人」と有島武郎』にもそんな期待がありました。

『血の呻き』を手にする前の世界を懐かしく思い出しました。流人については武井静夫『沼田流人伝』からの知識がすべてですね。ただ、「二人の流人」という視点は函館ならではの視点で、特に、大島流人についての解説は丁寧に整理されていて、その上で啄木や有島との接点を説明してあるのでこれは勉強になりました。評論の最後に埴谷雄高を出してきたのも私と気が合いそう。こういう人になら、湧学館・製本教室で作った『血の呻き』を贈りたいと思いました。



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